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今週の表紙~東京オリンピック金メダルのテニス選手はタイ人に幸福を与える本当のワクチン「Fighter」

  • 執筆者の写真: akiyamabkk
    akiyamabkk
  • 2021年7月31日
  • 読了時間: 2分

更新日:2021年9月5日


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ここまで来ると、その徹底ぶりに笑ってしまう。先日来、東京で開催されているオリンピック大会で、パー二パット・ウォンパタナキット選手(通称テニス)が、テッコンドー女子49キロ級の金メダルをとった。久々の朗報にタイ中が沸き立つ中にあっても、マティチョン誌は、政府批判の当てこすりを見出しに紛れこませている(笑)


東京オリンピック金メダルは、タイ国民に幸福を与える本物のワクチンだとテニス選手を称賛しながら、効果が高いとされるmRNAワクチンがなかなか調達できないタイ政府を批判しているのである。Fighter とPfizer をかけているわけだ。楕円形の青いバックはファイザーのロゴのものであることにお気づきだろか?


コラムの内容は、「この5年間の努力が報われた」というテニス選手の言葉から始めて、父子家庭に育った父娘の苦労話しや(韓国での大会に参加した時には車代がなく、会場までの10数キロを歩いて行った!)、あるいは、タイ国籍取得を請願するほどタイに根付いた韓国人コーチの話であるとか、定番のスポ根ストーリが大半である。が、最後はやはり悲惨なコロナ死のエピソードで締めくくる。検査さえ受けられず貸アパートで薬草を煎じて飲みながら、ついにはコロナ死した女性の話である。7歳の娘が朝起きて朝食をせがんだ時には、母親は冷たくなって横たわっていたという。(父親はホンダの工場に勤めていたからか、感染判明後、ホテルで隔離療養中だった。)


「とりあえずその話はここではいいんじゃないの?」と思ったタイ人も多いのではないか?マティチョン誌を読む層には、これがいいんだろうが、テニスさんは、空軍の職業軍人だし、金メダルを取った直後に、上機嫌のプラウィット副総理(退役陸軍大将で政権与党の党首でもある)と嬉々として話をしている。こういう取り上げられ方は有難迷惑ではないか?


<了>


参考


週刊マティチョンオンライン



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