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私の好きな日本映画 その一

  • 執筆者の写真: akiyamabkk
    akiyamabkk
  • 2024年6月28日
  • 読了時間: 3分



これは、ある映画サイトに投稿したものだが、誰も見ていなかったようだから、また出してもいいでしょう(笑)こういうものを十、作って、日本映画100物語として纏める。これから順次、作り置きのものを出して行きます。


最初の10の作品はベストテンではないが「好きな映画は?」と聞かれて、私が先ず思い浮かべる映画である。アタマとケツに、小津と黒沢、それぞれの代表作を置いた。公開時にではないが劇場で見ているものが半分超。「東京物語」と「浮雲」「泥の河」は銀座の並木座で見たと思う。


「七人の侍」は千石の三百人劇場で見た。映画の終わりに観客席から拍手が巻き起こるのは初めての経験だった。この映画史に残る名作を、大画面で他の観客とともに見る事ができたのは幸運だったと思う。「仁義なき戦い」はオールナイトで、タバコをひっきりなしに吸うヤクザの背中越しに見た。当時、映画館は禁煙ではなく、飛行機には喫煙席があった。


「おもひでぽろぽろ」はジブリの作品で一番好きだ。生パイナップルの逸話は私の子供の頃の昭和。女主人公の頬骨の線を敢えて描かせた高畑勲に、「風立ちぬ」の宮崎駿は及ばない。「日本の悲劇」胸にグサグサ来るので、二度と見たくない、木下恵介の傑作。希望のない物語の終わりにほんの爪の先程の救いを忍ばせたエンディングが、ため息が出るほど見事。


「浮雲」森雅之が混浴のお風呂で、愛人の高峰秀子のいる目の前で、若い芸者役の岡田茉莉子にモーションをかけるシーンに衝撃を受けた。フェリーニの「道」と並ぶ最低男の懺悔の涙に感動。「おくりびと」少し真面目な事を言うと、日本人の死生観の美しさを再認識させてくれた映画。火葬のバーナーがボッと点火するシーンに杉本哲太と共に号泣。その後、東北大震災の被災者に死化粧をする納棺師のドキュメンタリーを見てもう一度泣いた。


「嫌われ松子の一生」は、映画の途中から、タイ語の吹き替えで、「ながら見」する、という最悪の視聴環境で見た。浮浪者の女がよたよた歩く、その頭上に、へんなドローンのようなものが飛び始める頃から惹きつけられ、(あの世への?)階段を上る松子を、妹らしきひとの「お帰り」という声が迎えるラストに涙がでた。そういう見方をした映画であるにもかかわらず、最初の十に上げるのは、このラストが衝撃的だったからだ。二度と見たくない映画でもある。


「泥の河」名優、田村高廣の代表作。映画を見た時、ああいう大人になりたいと思ったが、なれなかった。ランニングシャツはあの頃の子供のユニフォームのようなものだったなあ。「用心棒」娯楽映画の邦画ベスト。三十郎のあの肩を揺する仕草が最高にカッコよかった。「あばよ!」


ではでは

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