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◇エリア・カザンのオスカー授賞式

  • 執筆者の写真: akiyamabkk
    akiyamabkk
  • 2024年7月29日
  • 読了時間: 1分

更新日:2025年12月11日



オスカーの公式サイトから、エリア・カザンの名誉アカデミー賞受賞の場面。


カザンはマッカーシーの赤狩り旋風が吹き荒れた時、同僚を売ってハリウッドで生き残ったとされる人だ。会場の外では、受賞に反対する抗議活動がなされ、名誉賞では恒例のスタンディングオベーションにも半数以上の映画関係者が立とうとしなかった。会場の雰囲気を察したカザンの表情が痛々しい。


紹介役を務めたのは、あのマーチン・スコセッシとロバート・デニーロである。彼らはおそらく火中の栗を拾ったのだ。会場の冷たい雰囲気に衝撃を受けたスコセッシが、満腔の同情をこめて老いたカザンを抱きしめる姿に感動した。スコセッシは少年時代、カトリックの司教となる事を志し神学校で学んだ人である。最高の映画を作り、最低の行為をなした老監督に、抱擁を持って許しを与えた映画聖人の姿だった。


この後、カザンは予定してた記者会見を取りやめて、ひっそりと会場を去った。Slip Away というカザンが最後に使った言葉は、「さよならも言わずに立ち去る」という意味があるらしい。


ソ連邦が崩壊し、様々な事が明らかになった今、反共主義の歴史を再評価する必要はあるのだろうが、「仲間を売った」ことの後ろ暗さは残るだろう。


ではでは

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